たっぷりの日光と適度な水分、そして昼夜の温度差が、おいしいトマト作りのコツ。
枝で熟した本物の完熟トマトをもぎたてで味わえるのは、家庭菜園ならではの喜びといえるでしょう。

栽培カレンダー

用意するもの

トマト苗・プランター・培養土
トマト苗

プランター栽培の場合

・トマト苗 1本
・野菜用培養土(元肥入り)15L程度
※ 肥料入り培養土「キッチンガーデン トマト用」や、肥料入り培地「キッチンガーデン すてられる植物繊維の培地 トマト用」が、おすすめです。
・直径30cm、深さ30cm程度のプランター
・鉢底網(底に穴があるプランターの場合のみ)
・鉢底石(排水用すのこ付のプランターの場合不要)
・仮支柱(長さ60~70cm位の細いもの)1本
・本支柱(長さ1.5m以上の太いもの)1本
・スコップ等

畑栽培の場合

土を深く掘るためのショベルや、雨よけ栽培ハウスを用意します。
雨よけ栽培ハウスがあると、果実の汚れや実割れを防ぎ、病気予防にも役立ちます。

準備

葉の色が濃く、全体にがっちりした苗を選びます。
苗が出回る時期は、朝晩が冷え込むことがあるので、夜間は室内で保管します。

良い苗の例
良い苗の例
悪い苗の例
悪い苗の例
寒さ対策でばっちり!

早めに植え付けた場合、苗の周囲に風除けや保温のためのビニールで囲む方法もあります。
ビニール袋等の上下を切り、円筒状にしたものを支柱で立て、苗を囲むようにします

寒さ対策寒さ対策

畑栽培の場合

植え付けの1週間前までに作業を完了します。
(1)幅・深さともに30~50㎝の深さを掘ります。
(2)堆肥や有機肥料を掘った底の部分にたっぷりとおきます。
(3)掘って山になっている土に苦土石灰と化成肥料を少量まき、軽く混ぜながら穴に戻していきます。
穴が8割程度、うまったらOKです。
植え付けを待ちます。

土が乾燥しすぎる場合、植え付け2~3日前までにたっぷり水をかけて湿らせておきます。

STEP 1 植え付け

トマト苗プランター

トマト苗プランター

遅霜の心配がなくなり暖かくなった頃、日当たりと風通しのよい所に、植え付けます。
(1)あらかじめポット苗にたっぷり水をやります。
(2)プランターの底に鉢底石をしき、野菜用培養土をいれ、あらかじめポットと同じ大きさ・深さの穴をあけます。
根を崩さないように注意して苗をポットから出し、植え付けます。
植え付け後は苗のまわりの土をおさえ、なじませます。
プランター栽培では、苗1本に容量15L以上が目安です。
(3)植え付け後は、仮支柱で固定します。
鉢底石はネットに入れると片付けが楽です。
ネットに入った鉢底石
鉢底石はネットにいれてひもでとめておくと、栽培がおわったあとの片付けがしやすいのでおすすめです。

STEP 2 水やり

植え付け後は苗の様子を見ながらしばらく水やりを控えます。
そうすると根が広く張ります。
プランター栽培の場合、土が乾いていたら、朝に鉢底から水が流れるくらいたっぷり水を与え、日中しおれないようにします。

畑栽培の場合

朝・夕の涼しい時間にしおれがない限り、水やりはあまり必要ありません。
大玉トマト等は、乾燥気味とチッ素過剰で尻腐れ果がでることもあるのでご注意を。

STEP 3 支柱立て・誘引

支柱立て・誘引
主枝が伸びてきたら、1.5m以上の丈夫な本支柱を立て、順次ゆるめに留めて固定していきます。(誘引)
支柱に主枝(茎)を固定する場合は、麻ひもなどで、8の字に結びます。
まず、主枝にひもをかけ、ひもを3~4回ひねり、次に支柱に1~2回、回してから、しっかりと結びます。
この作業をすることで、強い風等により茎が折れることを防ぐことができます。
主枝は成長すると太くなるのでゆるめに、支柱にはしっかり強めに結ぶのがコツです。
誘引は、晴れた日に行うのが最適です。

STEP 4 わき芽かき

わき芽かき わき芽かき

主枝と葉の付け根から出てくるわき芽は、順次、手で摘み取り、主枝1本だけを伸ばす(1本仕立て)のがおすすめです。
わき芽は、できるだけ小さなうちに手で摘み取ります。
わき芽かきは、晴れた日に行うのが最適です。

人工授粉でしっかり実をつけよう!

1段目の花が咲き始めたら、花をゆらしたり、筆などを使って花の表面をなでたりして人工授粉をすると、より実がつきやすくなります。
・1段目に実がつかないと、今後の実つきが悪くなることがあるので特に注意しましょう。
・人工授粉は、晴れた日の朝9時頃までにするのがおすすめです。

人工授粉

STEP 5 追肥

果実が大きくなりはじめたら、2週間に1回程度、肥料を与えます。
与えすぎは禁物です。
用量を守りましょう。

追肥
※ 肥料入り培養土「キッチンガーデン トマト用」や、肥料入り培地「キッチンガーデン すてられる植物繊維の培地 トマト用」を使用した場合、大玉なら4段目、中玉・ミニトマトの場合、5段目の収獲までに必要な肥料が入っています。
より上の段まで収獲する場合は、植え付け後2ヶ月頃から、「キッチンガーデン 有機質入り肥料 トマト用」などで追肥をします。

畑栽培の場合

植え付け前にいれた肥料が多いときは、追肥は不要です。
葉の色が淡くなったり葉が小さいときには、水やりをし、様子を見ます。
回復しない場合は、追肥をします。

大玉トマトは摘果をしよう!
大玉トマトの場合、ひとつの果房に3~4個になるように、小さな実や形の悪いものはハサミで切ってとりのぞくと、残したトマトが充実したものになります。

STEP 6 収穫

完熟したトマト
真っ赤に完熟したものからタイミングを逃さずに、ハサミを使って、収獲します。
(手で引っ張ると苗を傷めるのでご注意を)
鳥や小動物に狙われることがあるので、色づいてきたら、苗全体に鳥よけネットなどをかけて保護します。
ネットをかけたトマト
ネットをかけたトマト
トマトの実の部分だけに排水口用ネット等をかけ、せんたくばさみでとめるのもおすすめです。
ただしカラスなど大型の鳥対策には、鳥よけネットがよいでしょう。
下葉かきをして病気を予防!
下葉かき
トマトを収穫したら、その下にある葉は摘みとると病気予防になります。
この作業は「下葉かき」といいます。
たとえば、写真のように下から2段目のトマトをすべて収穫したら、その下にある葉は摘み取ります。
3段目のトマトの下の葉は残します。
収穫と下葉かきをセットで行うと忘れないでしょう。

STEP 7 摘心

トマトの摘心
トマトの摘心
主枝が支柱より高くなったり、手が届かなくなったら(7月下旬~8月頃)、1番上の果房の上、1~3枚の葉を残して、主枝をはさみで斜めに切ります。
茎や葉の成長をとめることで、実に栄養がまわるようになります。
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